私、昔は1億円の家に住んでたらしい。
いや、“らしい”じゃなくて覚えてる。小学校5年生だったから。
今思えば、サウナとかついちゃってたし、各部屋にエアコン
各階にトイレがあったなぁ。
でも、そこから全部変わった。
父は、ある日突然いなくなった。
その出来事で、生活も一気に変わった。
年子の四人姉妹を、母は一人で育てることになった。
気づいたら、私たちはまた都営住宅に戻っていた。
ただ、一つ違ったのは、お金がなかったことだった。
―――――
高校の入学式の日。
母は出稼ぎで来られなくて、三女の姉が親代わりで来てくれた。
そして入学式後、私は呼び出された。
理由は、髪の色。
地毛が茶色い私は、「それ染めてるよね?」って。
いや、染めてないんだけど。
すると横にいた姉が一言。
「地毛ですけど?」
…いや姉、あなたの髪、完全にオレンジ。
説得力ゼロ。
そのままなぜか先生に食ってかかる姉。
挙句の果てには、先生の眉間の傷をいじり始める始末。
カオスすぎて、もはや入学式の記憶ほぼこれ。
―――――
高校の入学式の帰り、私はそのままバイトの面接に行って、
次の日から働き始めた。
当時は必死だったし、正直大変だった。
でも今思い返すと、なんだか笑えることも多かった気がする。
これが、私の“普通”だった。

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